after the winter

暇人が物語を書いていきます。よろしくお願いします。

想いは大気圏を越えて

願いの重力を振り切り、想いは大気圏を越える。 この宇宙のどこかに同じ苦しみや希望を持った仲間がいることを信じて。 たくさんの推進剤を背負ったロケットは、単なる機械の集合体が背負うにしては重すぎる多くの夢を乗せる。 母なる星に別れを告げ、いつか…

【朱い僕らの母星】 『御神体の真実』前編

【朱い僕らの母星】 『御神体の真実』前編 緑の巨躯が地面を踏みあさる音が轟く。 「にげなきゃ…!にげなきゃ…!どこに…!」 爆発音とともに何かが吹き飛ぶ風圧で少女はよろける。瞬きした次の瞬間、その前方10mの所に変わり果てた母屋の屋根が現れていた。…

【朱い僕らの母星】御神体シリーズ小話

『神父様の眼鏡』 『この眼鏡をかければなんでも見えるのです。そして、この教典には、人が平和になるための教えがあります。いつか、あなたたちにも祝福を』 少年は、遺体となった神父様の眼鏡を手に取った、そのレンズは、ただのプラスチックだった。教典…

いたいのいたいの

毎日の登校時間のため、僕は早歩きをしていた。少し時間が遅れ気味だ、急がねばならない。 学校へ向かう曲がり角で「あっ」小さな子供とぶつかった。ふくらはぎに痛みが走る。 「ごめんね、大丈夫?」そう声をかけると子供は言った。 「いたいなぁ…いたいの…

暇なので

これからは書いたショートショートや物語をなんとなく公開するようにしていきたいと思います。 どうでもいい暗い話は削除してしまって、趣味としてちびちび書いていこうかなあと。 よろしくお願いします。

初めて人権を手に入れた彼。 長きにわたる「戦い」が終わり、誇らしげな顔で世界人権裁判所から出てくる。 世界中が「彼」に注目し、今やその「人物」を知らない者はいないと言っても過言では無い。 ドンッ!ガシャン!不意に響く破壊の音。 今回の事件に関…

平和

神様は愛を基にし平和を与えてくれる。 僕らはまだ繰り返し傷つけ傷つけられている。 「神様、天高いところから私たちをお護りください。 愛による平和を実現してみせます。 『世界に平和がありますように。』 少女は手を固く結び、目をつぶりつぶやきます。…

父の話1

父が話していた教訓で好きなものがある。「紳士たるもの、ハンカチは二枚持ち歩け」ってやつで。なんでかっていうと、「道端で泣いてる女の子がいた時にいつでも差し出せる様に」なんだってさ。まぁ男女差別なのかもしれないけど。それに関係あるかはわから…